販路開拓の課題はマッチング 中小企業の海外戦略―通商白書

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経済産業省は28年版通商白書をまとめ公表。中小・零細企業の海外販路開拓について▽海外の顧客のニーズに応じたデザイン性の高い商品の開発や、オンラインプラットフォームの活用を通じて伝統工芸等の海外展開を図る事例も登場した▽商社・卸売業者を活用することにより現地の情報収集やマーケティングなどに必要な経費を節約できたとする企業が多く、輸出促進に効果がある▽その一方、自社に適した商社、卸売業者を見つけられないとする事業者も多く、販路開拓支援などのマッチングが課題―と総括した。

中堅・中小企業を中心に、輸出ポテンシャルの高い非輸出企業はまだまだ数多く、地域輸出のすそ野をさらに拡大する余地が大きいとし、新輸出コンソーシアムの活用などが課題だと指摘。さらに、情報通信技術を活かした新たなサービスには優秀なIT人材の確保が必須だが、日本での就業を希望する海外のIT人材は少ないと課題を浮き彫りにした。

白書はグローバルな動きとして、新興国の経済構造が変化し、世界的に潜在成長率が低下する一方で、デジタル革命などにより世界経済の成長可能性を分析。日本は経済連携の推進、サービス貿易の拡大、中堅・中小企業の輸出促進、アフリカなどへの展開に取り組むことが重要だと強調した。

■参考:経済産業省|平成28年版通商白書 概要|

http://www.meti.go.jp/report/tsuhaku2016/pdf/2016_gaiyou.pdf