取り消し請求は不適法 株主総会の決議―最高裁も棄却


企業が自社の株主でもある取締役らを解任することになり、臨時株主総会に諮ったところ、その議案を否決する決議が成立した。解任される取締役らは会社を相手取り、会社法831条1項1号に基づき同決議の取り消しを請求した。この訴えが適法であるか否かが争われた事案で最高裁第二小法廷は、訴えは不適法であり、これを却下した原判決は正当として是認できるとし、上告を棄却した。

上告人らに対しては別途、会社法854条所定の役員の解任の訴えが提起されている。 上告人らは、この否決決議が取り消されれば、解任の訴えも不適法として却下される、ゆえに否決決議取り消し請求の訴えは適法だと主張する。

最高裁は「会社法は会社の組織に関する訴えについて諸規定を置いている。このような規定は、株主総会等の決議によって新たな法律関係が生ずることを前提とするものだが、一般に、ある議案を否決する株主総会等の決議によって新たな法律関係が生ずることはないし、当該決議を取り消すことによって新たな法律関係が生ずるものでもない。ゆえに、ある議案を否決する株主総会等の決議の取り消しを請求する訴えは不適法だと解するのが相当だ」と説示。当該議案が役員を解任する旨のものであった場合でも異なるものではないとした。

■参考:最高裁判所|株主総会決議取消請求事件(平成28年3月4日・最高裁判所第二小法廷)|

http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=85725