しこりが残りがちな内部通報 意趣返しはトラブルに


企業内の不正行為を内部の者が通報する内部通報は、実態を理解している社員が証拠を抑えた上で行うことが多いため、企業にとってはかなり手痛い事態になりがちだ。場合によっては、それをきっかけに刑事罰を受けることもあり得る。

そのため、自社にとって不利益な内部情報を漏洩したとして、内部通報者に対して不利益な取扱いを行う企業も少なくないが、そのような意趣返しは大きなトラブルになりがちだ。そもそも、内部通報者に対して不利益な取扱いを行うことは公益通報者保護法で禁止されている。しかし、企業内での処遇については、それが内部通報に基づく不利益的取扱いなのか、一般的に起こり得る処遇なのか判断がつきにくいこともあり、意趣返しのような異動や出向を命じられるケースも少なくない。

大手企業でも内部通報に基づく不利益的取扱いを巡り裁判となり、最高裁で企業側敗訴となったものの、なお不利益的取扱いを続けたとして再度裁判となる事案があった。裁判では和解が成立、企業側が不当な扱いをしないことを約束の上、1,100万円の和解金を支払うのみならず、和解の内容を記した文書をすべての社員に公開するという重いペナルティも受けている。くれぐれも注意が必要だ。