H28度税制改正大綱(1) インボイス5年後から-消費税

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先般28年度税制改正大綱が正式に決定された。今回から8週(予定)にわたり連載する解説の1回目は消費税。

社会保障の充実・強化に向け、29年4月に税率10%への引き上げを実施する際、同時に軽減税率制度を導入する。今回の大綱の最大の焦点として最後まで議論が重ねられた結果、対象品目は「酒類及び外食を除く飲食料品」 及び定期購読契約が締結された週2回以上発行の「新聞」となった。飲食料品等の消費実態や低所得者対策としての有効性、事業者の事務負担等を総合的に勘案したもので、適用税率は国・地方合計で8%。導入に必要な恒久財源については、税制の構造改革や社会保障制度改革等の歳入・歳出の在り方を検討し必要な措置を講ずることで、与党の責任において28年度末までに確実に確保するとされた。

税額の計算については、「適格請求書等保存方式(インボイス制度)」を33年4月から導入する。「適格請求書発行事業者(仮)」から交付を受けた「適格請求書(仮)」の保存が、仕入税額控除の要件。導入までの間は簡素な「区分記載請求書等保存方式」を採用し、複数税率に対応した区分経理が困難な中小事業者、システム整備が間に合わない事業者等を想定し、税額計算の特例を創設することとなった。

■参考:自由民主党|平成28年度税制改正大綱|

http://jimin.ncss.nifty.com/pdf/news/policy/131061_1.pdf