9割超の企業が拱手傍観 外国人観光客の増加に無対応

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日本政策金融公庫が、訪日外国人観光客の増加を受けて小企業を対象に行ったインバウンド対応に関する調査で、外国人観光客の増加を売り上げに結び付ける取り組みを「現在しておらず、今後もする予定はない」と回答した企業の割合が9割以上にのぼった。

「取り組みたいができないから」の割合も7.6%あった。大きなビジネスチャンスを前に、小企業が拱手傍観し、むざむざチャンスを見逃している実態が浮き彫りになった。同公庫は取り組み事例を紹介、その強化に努めていく姿勢を示した。

それによると、外国人観光客の増加で売り上げにプラスの影響が「大いにある」または「多少ある」と回答した企業の割合は7.3%だった。業種別にみると、運輸業が19.7%と最も高く、次いで飲食店・宿泊業15.8%、情報通信業7.7%の順。都道府県別にみると、和歌山県14.7%、京都府14.5%、奈良県14.3%など関西圏で高かった。

売り上げに結び付けるための取り組みを「している」または「現在はしていないが今後する予定」と回答した企業の割合は7.8%に過ぎなかった。「取り組みたいができない」理由は、非製造業では「知識・ノウハウ不足」の割合が56.6%と最も多く、製造業では「資金不足」の割合が46.2%と最も高かった。

■参考:日本政策金融公庫|小企業のインバウンド対応~訪日外国人観光客の増加を受けて~
(全国中小企業動向調査(小企業編)2015年4-6月期特別調査)|

https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/tokubetu_150818.pdf