収益認識、論点の1つは売上税 酒類業や石油卸売業に影響も

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企業会計基準委員会は現在、IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」を日本企業に適用した場合の論点の洗い出しを行っているが、このうちの論点の1つが売上税(第三者のために回収する金額)の取扱いだ。

IFRS第15号では、第三者のために回収される売上税かどうかを判断することが求められるが、現行の日本基準における実務では、消費税を除き売上税を含んだ金額で収益が計上されることが多いのが実情だ。この売上税については、日本基準であれば「たばこ税」「酒税」「揮発油税」などが該当する。

IFRS第15号では売上税が第三者のために回収されると判断される場合には、取引価格に含まれないため、収益には計上されないことになる。したがって、仮に日本でIFRS第15号が適用された場合には、当期純利益には影響を与えないものの、収益の金額が大幅に減少する可能性が生じる。

この場合、経営管理を行う対象数値が変更されることになるため、企業経営に影響を与えることになる。日本たばこ産業はすでにIFRSに移行しているが、酒類業や石油卸売業などの企業には大きな影響を与える可能性がありそうだ。