国境越えた役務提供の消費税 対象取引等明らかに

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今年10月から新たに消費税が課されることとなる、国境を越えた「電気通信役務の提供」について、財務省主税局がこのほどその具体例を明らかにした。

電気通信役務の提供に該当するのは、電子書籍・音楽・広告の配信等のほか、ショッピングサイトや宿泊予約・飲食店予約サイト、あるいはクラウド上のソフトウェア等を利用させるサービスである。一方で該当しない例としてまず挙げられるのは電話やFAX、電報、データ伝送、ネット回線の利用など、他者間の情報伝達を単に媒介する、いわゆる「通信」。また、ソフトウェアの制作等や国外に所在する資産の管理・運用、国外事業者に依頼する情報の収集・分析、国外の法務専門家等が行う国外での訴訟遂行等は、そのやり取りをインターネットを介して行うとしても、制作過程の指示や成果物の受領、状況報告等は上記の役務の提供に付随した行為であるため該当しないとされた。

ただし、他の事業者の依頼によらず国外事業者が収集した情報を閲覧・利用させるサービスは「付随した行為」ではなく、電気通信利用役務の提供に該当する。国外に所在する資産の管理・運用等で、クラウド上の資産運用ソフトの利用料金などを別途受領している場合、その部分については該当することも示された。