単体開示の簡素化問題が決着 改正自己株式会計基準等が公表

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企業会計基準委員会は、「自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準」等を公表した。財務諸表等規則の改正により、平成26年3月期より単体開示の簡素化が行われているが、企業会計基準委員会の会計基準等で定めがあるものの、財務諸表等規則では規定がなく、かつ、単体開示の簡素化により開示されなくなった項目については開示の要否が不明との問題点が指摘されていたものである。

具体的には、(1)取締役会決議後消却手続を完了していない自己株式が貸借対照表日にあり、その帳簿価額又は株式数に重要性がある場合の個別財務諸表における注記、(2)個別財務諸表における無償で取得した自己株式の数に重要性がある場合の注記、(3)従業員等に信託を通じて自社の株式を交付する取引を行った場合の個別財務諸表における1株当たり情報及び株主資本等変動計算書の注記の3点だ。今回の改正ではこれらの注記について、会計基準等でも開示を求めない旨を明確化した。

なお、2月24日まで意見募集を行っていた公開草案からの内容面での変更はない。また、適用は、会計基準等の公表日(平成27年3月26日)以後最初に終了する事業年度の年度末に係る財務諸表からとされている。